【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「うん……幸せになる」
「よし、それでいい」
「……宏輝、いつ海外行っちゃうの?」
「明日だ。親父と一緒に行くよ」
「……そっか」
「見送りは来なくていい。お前の顔見たら余計寂しくなりそうだからな」
「……わかった」
「じゃあな、気をつけて帰れよ」
「宏輝!!」
「ん?」
「……ありがとう。元気でね」
「ああ」
最後に見た宏輝の笑顔はいつもより優しくて、あたしの心が温かくなった瞬間でもあった。
宏輝とまた逢えなくなるのは寂しい。
でも宏輝の優しさは、すごくありがたい。