【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「……ああ」
笹川はドアを叩き、ゆっくりと中に足を踏み入れた。
「……失礼します」
「どちら様?……あら、麻衣じゃないの。どうしたの?こんな所まで来て」
「……あなたに確かめたいことがあります」
「確かめたいこと?」
「ええ……正直に言ってください」
「いいわ。なにかしら?」
「……宏輝のお父さんとあなたが恋愛関係にあったというのは、本当なんですか?」
「え?」
「答えてください。……それは本当なんですか?」
「……誰から聞いたの」
「宏輝から聞きました。お父さん自身が言っていたと」