【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「「…………」」
信治たちが出て行ったあと、少しの間沈黙が漂っていた。
「……手当てありがとう」
俺はそのまま保健室を行こうと立ち上がった。
「……待って咲哉」
そしてその時、仁科が俺に抱き着いてきた。
「……仁科」
「お願いだからあたしだけ見てよ」
「……悪いけど、それはできない」
「どうして?」
「……俺はやっぱり、お前を友達以上に見ることはできないんだ」
「なんで……あたしはずっと咲哉が好きだったのに」
「俺もお前の気持ち知ってたよ。……でもお前の気持ちに応えることは、できない」