大好きな君へ!
1時限目_______
「起立! 礼!」
日直の掛け声でみんながお辞儀をする。
「着席!」
と言われ椅子に腰を下ろす。
「え~・・・、32ページを開いてください」
言われるがままに私たちはページを開く。
先生が黒板へ向かい、チョークを動かす。
「え~・・・、つまりここは・・・」
私たちは黒板に書かれた文字をノートにスラスラと写していく。
「X=3...」
カッカッカッ...
くだらない問題ばかりだわ。
こんなの1年の頃にやった問題だわ。
「じゃあ次の問題を・・・」
と言いながら先生が振り返った。
「ぁ・・・・」
私は先生と目がバチッと合ってしまった。
「じゃ・・・じゃあ、真実さんお願いします」
「はい。分かりましたわ」
と言って席を立ち上がる。
「すぅっ・・・・・」
私はチョークを持った。
黒板に手を届かせる。
教科書を手にし、手を動かせる。
カッカッカッ...
「はい。先生できましたわ」
私はチョークを置き、振り返った。
「真実さん、正解です。席に戻ってください」
「はい。わかりましたわ、先生」
そうして、私は席に戻る。