大好きな君へ!
先生は私の解いた問題に丸を付ける。
1時限目の授業、数学。
「起立! 礼!」
「着席!」
およそ45分による授業が終了した。
私は席を立ち、教室を出た。
「あのっ、真実さん!」
「ん?」
私は誰かに声をかけられて、振り返った。
「あっ、幸村くん」
生徒会の副会長の幸村くん。
「あの、真実会長。次の生徒会のことですけど・・・」
「え・・・えぇ。何かしら?」
私はここの学校の生徒会長をやっているの。
幸村くんは私のことを、「さま」を付けて呼ばないの。
でも、それがなんだか少し嬉しいときもあるの。
「あの、会長・・・?」
「あ、ごめんなさい。幸村くん続けてくださる?」
「はい」
幸村くんが続けて話し始める。
「わかったわ。幸村くん、今回はいつも以上に頑張ってくれたわね」
「そっ、そうですか?」
少し照れた笑みを浮かべる。
「えぇ。ありがとう、幸村くん」
熱心だから、私もついお礼を言いたくなるくらいなの。
それに素直だから、話しやすくて私は好き・・・・。
ん!?
好き!!??
「会長では失礼します!!」
「え・・・」
待ってなんて言えないもの。
私・・・・。