大好きな君へ!
私はお姫様になるのが夢だった。
小人に会いたいと思った。
小さな蝶ネクタイのしたウサギに
会いたかった。
ピンクとか水色とかのドレスを
着てみたかった。
幼い頃、女の子はみんな思ったと思う。
私も...。
でも、私は夢のままでいいと思ったんだ。
現実にならなくても、心の中で生きていればと...。
そんな想いが伝わるはずでもなく、私は「さま」で呼ばれるほどのお嬢様になった。
本当は普通がよかった。
特別じゃなくてよかった。
みんなと普通で居たかったんだ。
もう、遅いのに。
私は、昔から言葉遣いが悪くて注意されていた。
兄が2人いるせいか、男の子の話し方が慣れてしまっていた。
私は、いつも上品な話し方をしようと努力していた。
みんなに批判されないように。
相応しいと思ってほしかった。
「真実じゃなくてもいい」
なんて言われたくなかった。
代わりなんていくらでもいる。
そんな中で私は有意義な生活をしているんだ。
感謝しなくてはならない。
私は、ここの学園の生徒会長。
私は、この遺族をまとめるお譲。
迷っている暇なんてない。