狙われし王女と秘密の騎士


そんなことを思っていると、ディル王子は私を見て微笑んだ。


「カイルを頼んだよ」
「え?」
「あいつが自分から何かするのは初めてだ。だから、よろしくね」


そう笑って立ち去って行った。
その後ろ姿に私は困惑する。


「よろしくって言ったって」


どうすりゃいいの。


私の言葉を受けてくれるものは何もなかった。










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