狙われし王女と秘密の騎士
知らない男の姿に体が固まる。
頭の中で警報が鳴るが、私が動くよりも先に、後から入ってきた男数人に 身体を押さえられた。
「離せっ…うぐっ……」
口を塞がれ、大声が出せなくなる。
何が起こったのかパニックになりそうだった。
「悪いが、一緒に来てもらおう」
「!?」
低い呟きとともに、男の拳がお腹に入る。
「!!」
薄れ行く意識の中で、頭に浮かぶのはただ一人。
カイル………………
私の意識はそこで途絶えた。