狙われし王女と秘密の騎士
約束…………
「やく……そく……」
「何をぶつぶつ言ってやがる!」
「!?えっ!」
急に大きな声がしてビクッと目が覚めた。
顔をあげると目の前には厳つい男。
一瞬にして頭の中がクリアになる。
夢を見ていた!?
お父様の夢見ていたのか。
一気に色々記憶がよみがえる。
そうだ。宿にいた所を襲われたんだった。
周りを見渡すと薄暗い小屋のような部屋に先ほど私を連れ去ったとみられる男が数人いた。
身じろぎしようと身体を動かすが、後ろで手を縛られており、自由がきかない。
完全に捕まっている。
一気に怖くなってきた。
「アッサリ捕まったもんだな。見た目通りなよっちぃ男だぜ」
「お前ら…どういうつもりだ!サルドアの者か!?」
恐怖を悟られないよう、キッと睨みつけて威嚇する。
サルドアの者についに捕まってしまったと思った。
しかしその時、小屋の扉が勢いよく開いた。
「俺様が命令したのさ」