私の好きなヒト。
この人達は何の関係なんだろう?
友達?恋人?…恋人なら彼は何で笑顔を消したんだろ?
よく分からない関係に、他人のあたしは戸惑う。
完全に愛美さんは、あたしと彼に何かあると思っているし…
「敬真!いい加減にしてよ!!」
するといきなり叫んだ愛美さんの声だけど、どこか震えてるのが分かる。
「ちょ、愛美?!」
「どうせその子に乗り換えるんでしょ?私はいつも捨てられるんだ…」
愛美さんは今にも泣きそうな震え声で呟くと、あたしに近付いてきた
しゃがんでいたあたしは、ゆっくり立ち上がると…
パンッ
鈍い音がしたと同時に、あたしの右頬にジーンと熱く痛くなる。
「…えっ?」