私の好きなヒト。
すると麻貴ちゃんはあたしが顔を上げると同時に顔を近づけてきた。
「何か隠してるの?」
ちょ、そんな可愛い目で凝視されたら言わなきゃ駄目みたいじゃん!
あたしはスーッと小さく深呼吸して、体制を整えた。
「あのね…ママが再婚するんだ」
「えぇ!桃奈のママが?」
「うん。昨日急に言われちゃった」
麻貴ちゃんもママと仲良かったから、驚いてるみたい。
あたしもびっくりだけど…一晩考えたら少し慣れたかも
黒いストレートロングの髪をくしゃっとしたあたし。
どうしたら快く再婚お祝い出来るんだろう…
心の奥では、やっぱり納得いかない事もあった。
「とりあえず、良い事じゃないかな?」
「そうなのかなぁ」