【完】アイツの秘密な素顔



「ごめん、心冬」





待合室についた途端に
夏花が頭を下げて
謝ってきた





「妹が大変な時に
 あたしなにもできなくて」





涙ポロポロと流している





「それに、心冬だって
 絶対つらかったと思うのに
 こんなこと頼んで」





そんなこと全然いいし
秋奈はどんなことがあっても
助けなきゃだろ




「気にすんな」




その一言が精いっぱいだった
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