大好きな君ぇ贈るコエ
---1年前---
『おい!!止めろ拓哉!!』
『うっせんだよじじぃ!!!』
「エェェェーーーーーンッ」
『拓哉ぁ!お願いだから止めてッ・・・』
高校生になった拓哉兄が
先輩の影響でクスリに手を出してしまった。
家では家族みんながいるので吸えない。
禁断症状がヒドクなり、家で毎日のように暴れていた。
昔、拓哉兄が帰ってくるといつもアタシは遊んでもらってた。
歳がいくつも離れているから、お兄ちゃんはアタシに甘かった。
中学校も大変なのに、疲れを見せない笑顔で遊んでくれた。
そんな拓哉兄の笑顔が大好きだった。
でも・・・
もうあの笑顔・・・
見れないのかな・・・
拓哉兄の笑顔を奪ったクスリが怖い。
拓哉兄の先輩も許せない。