大好きな君ぇ贈るコエ
言葉が出ないまま呆然としていたら、
温かい涙が零れ落ちた。
拓哉兄が静かにあたしを優しく抱き締めた。
本当に・・・拓哉兄だ・・・
拓哉兄が・・・笑った・・・
『あれ?俺まだおかえりって聞いてないなぁ~』
拓哉兄が悪戯っぽく言う。
あたしの涙を拭い、ニッコリ笑った。
『た・だ・い・ま』
もう涙足りませんっ
せっかく拓哉兄が拭ってくれた涙、無駄にしてしまった。
でも涙止まらず。
ぐちゃぐちゃの顔で言ったんだ。
「お、おがっえぢーー」
『ハハ。梨夏何言ってる分からねぇよw』
「お、おかえぢーーーー!!」
『ほら、ご飯食べようぜ?』
「ヴンッ!!!」