memory~前世の恋人~【仮】
怒られるのが嫌で、ゴミ箱に捨てたんだろう。
でも、まさかリビングのゴミ箱に捨てるなんてー…
いつバレても、おかしくないぞ。
「嘘はつくな」
ペチンと、デコピンをおでこにくらわす。
「いたっ…」
「ほら、母さんのとこに見せに行くぞ」
「えぇー…」
「えぇー…じゃない。俺が付いててやるから」
ポンポンっと軽く頭を叩くのを合図に、先に階段を下りる。
「…うん」
小さな返事のあと、後ろから足音が聞こえ始めた。