マザーオブパールの魔法
私は家の近くにあるコンビニで時間をつぶした。
10時50分になったのを確認して、
のんびり歩きながら、家へと帰った。
 「ただいま。」
しかし、反応がない。奥へと入ると、
母と男がベッドの上で抱き合っていた。
 「熱っ!」
母の投げたタバコが私の腕に直撃した。
 「出て行きなさい。」
母が怖い顔で私に言った。
 「で、でも11時過ぎたし。」
すると、母はまたタバコに火をつけて近づいてきた。
 「口答えしないで、さっさと出て行けって言ってるでしょ。」
そう言うと、私の腕に思い切りタバコの火を押し付けた。
あまりにも熱くて、意識が朦朧としてきた。
 「熱いよ。やめてよ・・・・・やめ・・・・・」
その先、何があったのかは全然分からない。

目が覚めると、私は自分の部屋にいた。
目の前の机の上にはパンと牛乳が1つずつあった。
これが今日の分の食事だ。
毎日、1日1食の食事しか与えられないので、
体は枝のように痩せていた。

学校の先生が心配して時々家に、
訪問しに来ることもあった。
でも母はずるい。
先生が、
 「清來さん、体重が30kgぐらいしかないんです。
  ちゃんと、食事させていますか?」
と聞くと、母は、


 
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