Real☆〜好きになってはイケナイ〜
木々の緑もぐんと深くなり
どこか他人行儀だったクラスもようやくまとまって、ひとつになり始めた頃。
今日はテットと2人で日直。
放課後の教室で2人で日誌を書いている…――
教室の大きな窓には西日がさしこんで、
窓際の席に向かいあって座るわたしたちに長い影をおとす。
『アァ…あっち〜な。
げっ!!まだこんなに書く欄あるじゃん…』
「ハハッ。いいじゃん。
全部“なし”って書いとこーよ」
『ダメダメ!
ひとりがそんなこと始めたら、みんなに伝染していくだろ〜!!
ちゃんと書け。
みっちり書け。
枠外はみだすくらい書け』
「ププ…なにソレ。
バカ……。
てゆーか、テットも日直じゃん。
書いてよ!!」
顔をあげたら、
まっすぐにわたしを見つめるテットと目が合った。
数秒だけ…
時間が止まった気がした。
「…なに?」