Real☆〜好きになってはイケナイ〜
『…――美羽、変わったな』
「…え?なにが?」
机に頬杖をつきながら淡々とした口調で話すテット。
『いや、俺が中学んときに見てた美羽はさ…
ほかを寄せつけないバリアを張ってるように見えたし、
目つきも、この世に楽しいことなんてひとつもナイ。とでも言いたそうなくらいに鋭かったから…
髪型なんか、今の俺よりもブリーチしててただろ。』
ドキン!
「そっか…。
テットは知ってるんだ…
あの頃のわたしを…」
『うん。
ずっと、見てたからな。』
テットはお父さんのことを尊敬していて、試合や練習をよく見にきていたらしい…
こんなキレイな黄色い髪の子、わたし気付かなかったんだ…
それだけ周りが見えてなかったってことだね。
自分を守ることばかりを考えて…――。