Real☆〜好きになってはイケナイ〜
-過去〜side*テット-
【side*テット】
『テット…//だめ、離して』
腰を少し屈めたら、やっと美羽の肩を抱くことができる。
こんな小さなカラダで
俺から逃げられるわけなんてないのに…
“離して!!”って必死に抵抗を続ける美羽。
『美羽…聞いて。
俺はさ、美羽のことずっと見てきたから思うんだけど。
美羽はスゲー優しい。
ほかの人のこともちゃんと考えられる。
そんな美羽が理由もなしに人に殴りかかるわけないだろ!!」
ただ言葉足らずなだけ。
ひとこと言えばいいだけなのに。
それができないから、
いつも危ない橋を渡ることになる。
そんな美羽をずっと見てきたから…
危なっかしくてほっとけない。