Real☆〜好きになってはイケナイ〜
『ねぇ、授業いいの?』
始業のチャイムはとっくに鳴ったのに、机に伏せて寝ている光太郎くん。
「ふあぁ?俺は元からサボるつもりで教室に戻ってきたんだ」
『ふ〜ん…』
・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
―カチッ―
時計の針が時間をきざむ。
針の音って、こんなに意識して聞いたことがあったかな…?
わたし…光太郎くんて、少し……にがて。
ドク、ドク、ドク……
だんだん、自分の呼吸する音が気になってきた…。
ハァ、ハァ、ハァ…
ビーズをつまむ手が震える。
やだ、こんなときに。
何で思い出すかな…もぅ……。
ダメダメ、集中しなきゃ!!
早く終わらせて教室を出よう。