Real☆〜好きになってはイケナイ〜
『金城くん。
これタオルね!!』
さっきの言い合いなんてなかったように、スマした顔した美羽。
「おい、美羽。安藤にあんまり突っかかるなよ。
あいつも今日の試合はピリピリしてんだからさ…
今日の結果が本大会の自信につながんだからよ…」
『んなこと分かってるわよ。
安藤が吹っかけてきたんだから…わたし悪くないもん』
さっきまでのスマし顔は一瞬で崩れた。
唇をとんがらせて、
まるで拗ねる幼児だ。
ホントは弱いくせに、
必死に強がっている美羽。
ケンカを買うわりに、
後で後悔するんだから…。
「分かってるなら、まぁいいけど…」
拗ねる美羽の頭にポンと手を置く。
俺を見上げる美羽。
後悔の塊が、
ひと涙になっている。
…―ハハ、うける(笑)
心の中透けてんすけど。
子どもの心のほうが、まだよめねーよ!!