ますかれーど
とぅるとぅるとぅっとぅっとぅーう♪



「う‥んあー」



だるい。
すごくだるい。

そんな身体を無理やり起こして、携帯の鳴る方へとずりずりズレる。



「はいー‥」

『心?大丈夫?あんたが遅刻なんて珍しいじゃない』



ーーーー‥え゙?

バッと時計を見れば、時刻は12時半。



「麗花ぁ‥起こすの遅いよー」



太陽は高い位置から私の部屋を射し、

ほぼ白かクリーム色で統一させた部屋を明るく照らす。



『ん?珍しいなーって思って、寝かせてあげたのよ。紫藤には体調不良って言ってあるから』

「ありがと」



持つべきものは麗花だよね♪



『あ、そだ。魅さん、今日は定期検診で居ないでしょ?

だから、兄貴が休みだって言うから、そっち向かわせてる。ホントに体調不良だったら困るからね』



あー‥そう。
なんとなく‥会いたくないんだけどな。



『心?聞いてる?』

「あぁ、うん」

『私も聞きたい事があるんだわ。5限の音楽が終わったら行くからねっ』



麗花‥今日、私たちのクラスは7限まであるハズでは?



『‥ねぇ、心?』

「なに?」



急におとなしくなった、麗花の声。

ううん。


これは、何かを心配してる時の声だ。



「大丈夫だよ」

『ん?‥ん。なら、良いんだけど』



麗花は鋭い。
そして、優しい。




ーーーーー‥





切れた携帯を見つめながら、中指で唇をなぞる。



あれは‥夢?





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