Friendship《短》
ノブは思っていたよりよく喋る奴だった。
ただ、ちょっとテンポが遅いけど。
でもゲームだけではなく、漫画や小説も好きらしいノブの話はとても面白くて。
俺は夢中になってノブの話を聞いた。
全ての休み時間にノブの話を聞きに行く俺に、ノブ自身は困り顔だったけど。
そして昼休み。
さっき聞いていたブラックホールの話の続きを聞こうと席を立ったとき。
「おい! 転校生!」
そんな失礼な呼び名で俺を呼び止める嫌な声が、すぐ後ろから聞こえる。
嫌々振り返ると……そこにはやっぱり、黒いランドセル集団が偉そうに腕組みをして立っていた。