Friendship《短》
「その態度が調子に乗ってるんだよ!」
顔を真っ赤にして怒るお山の大将。
そんなお山の大将を根性無し達が落ち着かせようとしているけど、それは逆効果でむしろ余計に怒らせてしまったみたいだ。
というか、内輪のケンカなら俺を巻き込まないでほしいんだけど。
呆れながらそれを見ていると、その胸元についてある名札が目に入った。
お山の大将の名前は……川崎ツヨシか。
名前までお山の大将っぽいな。
こいつの親はつよくなって人を守れとか、そういう意味で名付けたんだろうけど。
こいつはその力の使い方を間違ってる。
「なあ、俺ノブと話の続きがあるから。
内輪のケンカに俺を巻き込むなよ」
これ以上付き合っているのも無駄だから、それだけ言ってここから去ろうとしたとき。
「ツヨシ! やめろ!」
そう根性無し達の誰かが叫ぶ声がした。