Friendship《短》
あのあと倒れた机は速やかにクラスメイト達によってなおされ、何事もなく午後の授業は行われた。
ツヨシ達はずっと俺を睨んでいたけど。
だけどあれだけ恥をかいたからか何かしてくるわけでもなく、俺は平和にノブと帰り道を歩いていた。
「ソラってすごいんだね」
「別にすごくないだろ。たまたまだよ」
ノブはあれからずっと俺を褒める。
褒められるのは嫌いじゃないけど、理由が理由だから素直に喜べない。
なんか新しい話題ないかな。
と、辺りを見回しているとノブのランドセルについているキラキラと輝く綺麗なお守りに、目がいった。
そのお守りは神社で売られているようなものではなく、明らかに手作りで。
布地は光沢のある虹色で“お守り”と、ビーズで刺繍されている。
「……そのお守り綺麗だな」
日に当たるたびにキラキラと輝くお守りは本当に綺麗で、俺は自分でも無意識のうちにそんな言葉が出ていた。