Friendship《短》
水位が俺の膝までしかない浅い川。
ズボンが濡れたってかまわない。
俺は橋の下あたりまで行って、手探りで川底を調べた。
もちろん、お守りを見つけるために。
「ソラ! 本当にいいから! 危ないよ!」
橋の上からノブの声がした。
手をとめて見上げると橋の柵から身を乗り出したノブの顔が見える。
その表情は涙を流しながらも心配そうに歪んでいた。
「ノブ! お前は学校に行け! お守りは俺が絶対に見付けるから! あんな奴らに負けるな!!」
ノブは本当にいい奴なんだ。
そんなノブの宝物があんな奴らのせいでなくなってしまうなんて。
そんなことは、俺が絶対に許さない。
絶対にお守りを見付けて、あいつらが今までノブにした事を全部謝らせるんだ。