Friendship《短》
あれから俺とノブはお互いに休憩しながらも、必死になって川底を探った。
だけど東にあった太陽が真上にのぼっても。
そして西に傾いてしまった今になっても、ノブのお守りは見付からなかった。
川端に二人で座り込んで赤く染まった川を見つめる俺達の濡れた体を冷やすように秋風が吹く。
その風にどれだけ暑くても秋が近付いてきていることを感じた。
「ソラ、ありがとう。もう帰ろう?」
体力も気力も使い果たしてぼんやりと秋を感じていた俺に、ノブは柔らかくそう言った。
その顔は声と同じくとても柔らかくて。
俺はなぜだか泣きたくなってしまった。