Friendship《短》
ツヨシの言葉が嘘だってことくらいは俺も気付いている。
だけど俺は気付かないふりをした。
「そう思ってるならオマエ、最低だな。
明日、あの根性無し達と一緒にノブに謝れよ。その後はもう二度と俺達に関わるな」
自分が考えていたよりもずっと冷たい声が出て、少し驚く。
ここからツヨシの表情を見ることは出来ないけれど、俺の言葉になんだか落ち込んでいるように感じた。
……でも。自業自得だろ?
どんな理由であれ、こいつはいままでノブを傷付けていたんだ。
人を傷付ければ自分に返ってくる。
それが世間の常識だろ?
俺は向こう側にいるであろうツヨシのかわりに、藍色に包まれた空間を睨みつけた。