Friendship《短》
ここの生徒達は皆、男女関係なく真っ黒に日焼けしていて夏の間中、外で遊びまわっていたという事が言われなくてもわかる。
ここは田舎だし遊ぶところなんて山か川しかないから当たり前なんだろうけど。
夏の間中、ゲームばかりしていた自分の白い肌と比較すると……仲良くなれる気がしない。
実際、俺の横を通り過ぎる奴らが“なんだこいつ?”というような視線を向けてくるし。
“馴染むのに時間はかかるだろうが……まあ頑張れや”
その視線に昨日の晩飯のとき、じぃちゃんに言われたことを思い出した。
……だけど。
俺はここでやっていくしかない。
一つため息を落として。
なんとかなるだろうと心の中で呟きながら俺は職員室を目指して、騒音溢れる校庭を歩き出した。