Friendship《短》

歩くたびにキュッキュッと、上履きと廊下が擦れる不快な音がする。

どうやらワックスをかけたばかりらしい。

俺はワックスのおかげでピカピカに光る一階の廊下を、職員室を目指して歩いていた。


職員室の場所なんてよくわかんないけど、だいたい一階にあるもんだろ。

そんな適当な考えがあたって十メートルほど先に、職員室と書かれたプレートを見つけたとき。

窓の外に、嫌な光景が見えた。


窓の外に見えるのは先生達が使っているらしい駐輪場兼駐車場。

そして……茶色いランドセルを背負った奴が、四人の黒いランドセルの奴らにいじめられている光景だった。
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