Friendship《短》

だけど茶色いランドセルの奴を助けてやる理由もないし、だいたい転校早々目立つことはしたくない。

でもこれ以上、こんな不愉快な光景を見ていたくはない。


職員室もすぐそこだし先生を呼んでこようかとも思ったけど、あの茶色いランドセルの奴はいじめられてるだなんて先生達には知られたくないだろう。

どうしようかと頭を悩ましていると、タイミングよく古臭いチャイムが鳴った。

そしてそれが合図かのようにいじめは終了して、黒いランドセルの奴らはどこかへ消えていく。

俺はほっとしながら、服についた汚れを手で払う茶色いランドセルの奴をチラッと見たあと、職員室へと足を進めた。
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