天然貧乏×俺様お金もち!？

大地が手を放してくれた。
『もう〜っ!!なんなのよ!!』
とあたしは怒った。

『おまえ、よくも俺様を起こしやがったな。』

そ。こいつ小野寺大地は超モテモテで超俺様で超お金もちなのだ。あの小野寺グループの次男。あたしと同じクラス。

『はぁ〜〜〜!？。意味わかんない!』
ホント意味がわからないヤツだ。

『お前、毎朝毎朝うっせーんだよ。俺が昨日までは我慢してやったけど、今日はいつもよりうっせーんじゃねぇのかよ!お前いい加減にしろ!』
いつもは冷静で静かな彼だけど、今はすごく怖い。
あたしは怖くて泣きそうになった。
あふれ出そうになる涙を必死で抑えた。

『っ、…お、おい…。』
大丈夫。泣かない。泣かない。
でも泣きそう…。怖い…。

『っ…泣くなよ…。』
と言ってあたしを抱きしめて、
頭をよしよしと撫でてくれた。

てかなんでいるの!？
さっき毎朝毎朝って言ってたよね!