Heart of Melody
家。
「確かに…男子が言うこと、今ならわかるなぁ」
あんな、人懐っこくて、可愛くて、優しい奴。
みんなが可愛いって言うのもわかるな。
そう、一ヶ月前くらいに男子が水無月ってヤバいくらい可愛いって言ってて
俺は全く共感出来なかったんだけど…。
今なら、すごくわかるなぁ…。
俺と水無月はあの日からよく話すようになって、席が離れても話すことは沢山あった。
しかもよく部活が同じだから一緒に帰ったりもした。
「長月~?どしたの?」
気付けば水無月が居た。
「あれ?さっき数学だったよな…?」
過去のこと考えてたのは数学の授業中だったよーな…。
「え!?もう数学も終わったし、その次の英語も終わったよ!!?」
「嘘!何もやってねぇ!」
俺は何してたんだ!2時間も…ι
「だろうと思ったから、ルーズリーフに書いといたよ?要る?」
ピラピラと紙を俺の前で揺らせた。
「あっラッキー(*^▽^)/サンキュ」
「うん、……長月、なんか悩んでるの?」
動揺して教科書を落とした。
「やだι図星?」
水無月は目を見開いて俺と目線を合わせた。
「なんか悩み事あるなら…うち、聞くよ?」
(いやいやいや!!お前について悩んでるから言えるか!!)
「ん…大丈夫だよ、サンキュ」
「なら良いけど~」
そう言いながら水無月は俺の頭をベシッと勢いよく叩いて走って行った。
「いってーιクソι暴力女め…」
でも、水無月が俺を心配してくれてて嬉しかった。