Heart of Melody
そして、夏休み!
「二年は男女問わず、15分交代でラリー!
三年はすぐ試合!」
※ラリー…ボールの打ち合い
「じゃあーどう分ける?」
うちは男子にも呼び掛けた。
卓球部二年は人数があまり多くない。
男子6人、女子5人。
「男子の代表と女子の代表で話し合えば~?」
師走がテキトーに言った。
「はぁ、じゃあ長月どうすんの?」
代表は男子は長月、女子はうち。
ただ単にまとめられる人が先生に推薦されてやっている。
「じゃあまぁ最初普通に台について、右回りで良いよな」
「いいよ、じゃあ一番端のドア側でやったら一回休みだね?五台で11人だし」
「わかった!よし、みんな台につけー」
パァン!
「ひゃあ~ι水無月のボールって女子と思えねぇ~」
うちとラリーをしていた男子が言った。
「だって幼稚園の時代からやってるもん、キャリア、キャリア☆」
うちは5歳の頃から卓球をやっていた。
だからこの部では三年の先輩を入れてもうちが一番強い。
By先生談
バシィン!
「キャッ…!」
スゴいボールの音と女子の悲鳴が聞こえた。
「わりぃ、力入りすぎた」
師走は学年一、いや学校一スポーツというスポーツはなんでも熟せる奴。
だから男子の中で一番上手い。
でも、なんでわざわざ卓球部に入った意味がわからない。
(運動神経あるんだから、陸部入ればいいのにι)
と思いながら打っていた。