Heart of Melody
「ああああ!」
思わず叫びながら半分殺気混じりのスマッシュを打ち、やっと長月が取れなかった。
「はぁーι水無月のスマッシュって力が有るから取りにくい!」
「長月も続けて来るからうちも苦手ι」
卓球の相性はあまり良くない。
けど自分を高め合う良い機会だ。
うちと長月はどこのペアよりも真面目に練習した。
と、ふと隣でやってた男子の話し声が聞こえた。
「水無月ってさ…可愛いよな((笑」
「だよなぁ、うちの女子のユニフォーム、スカートなら良いのに((笑」
「でも他の女子の汚い太い足も見えちゃうじゃん!」
「うわっ想像したら吐き気が…((笑」
「最悪お前~((爆」
(うわっ最悪、あいつら…一発かますか)
うちは腹が立ったから、長月に、ちょっと待ってと言って、落ちてたボールを掴んだ。
そしてあいつらに向かって連続二回スマッシュを打った。
「「いった!なにすんだ…水無月!」」
「あんたらさぁ、女子のこと随分とけなしてくれたじゃない…あんなことは自分の顔鏡で見てから言えよ!!!分かったら真面目に卓球やれ!!」
うちはボールを力一杯握り潰した。
「「は…はい」」
男子は血相を変えて台についてラリーをやりはじめた。