Heart of Melody
Ayumu's Melody
「はぁぁ…」
水無月となんか気まずくなって、話さなくなった。
俺は後悔していた。
もし、仮の付き合いの時に、本気だよって、素直に言ってたら…今は変わってたのかな…って。
水無月をふと見ると、水無月と目が合いかけた。
水無月がスゴイ速さで逸らしたのだ。
(やっぱ...嫌いなのか??)
俺は少し悲しくなった。
ある日。
「うわぁ…」
ザアアアアと雨が降っていた。
昼は晴れてたのに、夕方に突然大雨。
雷まで鳴りやがってる。
ゲリラ豪雨ってやつか…。
「歩夢ー!!傘持ってきたか??」
師走が俺の所にきた。
「うん、デカイの♪」
「俺忘れちまってさ♪まぁ誰かに入れてもらうけどな」
「気を付け、礼」
「「「「あざましたーッ」」」」
部活が終わり、礼も終わった。
「うー、傘忘れた~ι」
水無月がシュンとしていた。
「なっちゃんだけ反対方面だよねー」
睦月がどうしようと言った。
「うち、今日用事あるからな~ι」
女子みんなで話していた。
男子は鬱陶しそうに避けて帰っていた。
「水無月」
俺は話しかけた。
水無月は顔を赤くして振り向いた。
「俺だけだろ、同じ方面…俺の傘に入って帰れよ」
「……いやっ良いよ!狭くなるし…」
「バーカ、お前ビショビショな後ろで傘さしてるなんて罪悪感タップリだし!ほら、帰るぞ」
俺はグイッと水無月の手を引っ張り、俺の横に連れてきた。
ボンッと傘を開いて、歩き出した。
でも水無月は立ち止まったままだった。