Heart of Melody
「うちも、好きだよ
長月が」
耳元で囁く水無月。
「………/////」
俺は、いつもと雰囲気を違う水無月にドキッとした。
「…迷惑かな…?」
「なに言ってんの?俺から告ったんだぞ?」
「ふふ、だね」
水無月は微笑んだ。
「てか…俺らビショビショじゃねぇか((笑」
気づけば俺らは雨に当たったまま抱き合ってたみたいだ。
「っくしゅ!!」
水無月が思わずくしゃみした。
「寒いか?」
「ちょっと……だからくっつく」
水無月は上目遣いに笑いながらまた俺に抱き着いた。
「おまっ…////」
「甘えさせて?」
水無月の体温が、俺の濡れて冷えた体を温めた。
「……水無月」
「………ん??」
「付き合ってくれる?」
俺は思わず聞いた。
「…ん」
小さく頷く水無月。
俺は、水無月の顎を指で上げ、顔を上向きにさせた。
「長月??」
「………嫌なら殴れよ?」
俺はそう言って、自分の唇を水無月の唇に重ねた。
雨の味がした。
「………ッ」
水無月は、突然の事に戸惑ってか俺のジャージを強く掴む。
「……ごめん、嫌だったか?」
「まさか…嬉しいよ」
水無月は微笑んだ。
俺らは一つ傘の下、寄り添い合いながら帰った。