Heart of Melody
「はい、タオル」
「ありがと…」
水無月にタオルを渡していたら2階から母さんが下りてきた。
「あらあら歩夢、彼女?」
母さんはニヤニヤとしながら俺を見た。
「るせっ!」
「菜摘ちゃんよね?菜摘ちゃんのお母さんと私同じ高校だったのよ~大親友だったんだから♪」
「そうなんですか!?」
水無月はビックリしていた。
俺も初めて知った。
まさか...。
「洋服、歩夢の借りてく?」
「いえ、夏なんでほっとけば乾きます」
水無月はニコッと笑いながら言った。
まぁ今日も暑いけどな。
でも結局、ジャージを乾かすため、俺の服を貸した。
「あら、意外とピッタリ!歩夢って小さいのね…」
母さんが溜め息混じりに言う。
「まぁ良いじゃないですか!」
水無月が何気にフォローしてくれた...が、なんかビミョーな気分。
「おねーちゃん!遊ぼ♪」
拓夢が水無月に張り付いた。
「だーめ!水無月は俺とこれから合唱コンクールの練習やるから」
勝手に理由を作り、水無月を部屋へ連れて行った。
「ゴメン、ヤキモチ妬いた...弟なんかに」
俺は素直に言った。
「プフッ」
水無月は笑った。
「可愛いなぁ長月は♪大丈夫、年下には興味無いからね!」
水無月はウインクした。