Heart of Melody
Kukai's Melody
「空海…学校は?」
母さんがドア越しに聞いてくる。
「悪い、休む」
俺は、頭を冷やしたかった。
きっと学校に行けば歩夢と水無月がラブラブしてるとこ見て苦しくなるから…。
頭を冷やして、水無月への気持ちを考えたかった。
最初は忘れようかと思った。
でも忘れられるほど軽い気持ちではなかった。
いつの間に俺はこんなに水無月を好きになってたんだろ………。
こうなったら、答えは一つだった。
合唱発表会の実行委員は水無月と俺になった。
「それでは、第一回合唱発表会実行委員を始めます」
実行委員とか生まれて始めてやるけど、意外と楽しい。
水無月は手慣れた感じだし。
「さ、音楽室と体育館の割り当てはわかったし、練習メニュー決めようか」
水無月が練習予定表を広げてシャーペンをクルクル回した。
「あぁ、悪いな、俺こういうの慣れてなくてよι」
「知ってる((笑」
「なんだよ!ι見くびるなよ~」
久しぶりに隣だったときみたいに楽しく話した。
やっぱ、いくら水無月と歩夢がラブラブでも俺は水無月が好きなんだな。
俺は確信していた。