Heart of Melody
「暗いから、送る」
俺は、顔が赤くなってるな、なんて思いながら言った。
「優しいね、師走
ありがと♪でも家真逆だし...大丈夫!近いしね」
水無月は少し悪かったかな?みたいな顔をしながらも言った。
「……お前、俺の気持ち、知ってんの?
知ってんならちょっと酷いよな」
俺は自分でも驚きな事言ってる。
「……知ってるよ
なんて言ったら、どうするの?」
水無月はさっきまで笑っていたのに、今は真顔で俺を見ていた。
「……じゃあ何?言ってみ?お前の知ってる俺の気持ち、って言う」
「フッこんなこと聞いたってうちは何も知らないよ」
水無月は口だけ笑って出て行った。
きっと、水無月は気付いてるんだろうな。
俺がお前を好きだって事。
瀬布が気付いてたんだし、お前も気付いてるよな…。
俺は切なくなってその場に座り込んだ。
(変なの...俺)
完全下校のチャイムが鳴るまで俺はそこから動けずに居た。