Heart of Melody
発表会当日。
「水無月!!頑張ろうな!」
「もちろん♪」
歩夢と水無月は意気込みながら会場まで歩いていた。
「失敗したら許さねぇよ?(¬w¬*)」
俺も話に入った。
「じゃあ師走は誰よりも大声で歌わないと許さない♪」
睦月も話に入った。
「じゃあ里佳もねッ」
たわいのない会話。
いつまでも話せると思ってた。
でも、違ったんだ。
俺が、俺自身が一度に、たくさんの大切なものを崩してしまう。
Melodyを狂わしてしまうんだ………。
俺らの発表。
課題曲はすんなりと終わり、自由曲。
歩夢がピアノに、水無月 が指揮台に乗る。
~♪
綺麗な前奏から始まる。
水無月も歩夢も練習では見せなかった、本当の力を出していた。
練習は力抜いてたのか…。
水無月の指揮はなにか不思議なものを感じる。
歩夢の伴奏はピアノがピアノの良い音を出していて、テクニックもかっこよかった。
誰もが歌なんかより二人を見ていたんじゃないかと思う。
そしてクラス最優秀賞は俺らのクラス。
指揮者賞は水無月、伴奏者賞は歩夢。
みんなが予想していた結果だった。