Heart of Melody
「また歩夢のこと考えてる」
師走が目を合わせずに言った。
「違うもん」
「じゃあなに考えてんの?」
「……師走のことと、長月のこと」
「二つかよι」
「……」
うちが黙り込むと、師走は頭を撫でた。
この席廊下側の1番後ろだからなにしててもばれない。
「ちょ……ι」
「ゆっくりで良いから…俺を好きになって…」
師走は切ない瞳でうちを見る。
「……うん」
うちが師走を好きになれば、全てが収まるのかな?
長月もそれを望んでいるのかな?
最後に言われた言葉が今でも耳に残ってる。
早く、忘れてしまえば、良いのかな?長月を。
そうすれば、楽になれる?
ある日。
「ヤバい…(゜_゜……」
来週テスト。5教科あるが、数学以外は完璧。
「数学……わかんない(┰_┰)」
今回は図形。うちは図形がかなり苦手。
♪♪
メール。
こんな時に送って来る人なんてただ一人。
【テスト勉強どう?】
「師走…」
【ヤバいよι数学が全くちんぷんかんぷんだもん】
【え、俺は英語が終わったし゜。(p>∧<q)。゜゜全くわかんねぇよ英語なんて】
【英語簡単じゃん!】
【数学簡単じゃん!
あ、なら勉強教えてよ!】
【えー、良いけど、場所あんの?】
【俺ん家⊂二二二( ^ω^)二⊃】