Heart of Melody
俺は、決めた次の日から、水無月を忘れようと頑張った。
最初は目で追ってたり、今までを思い出しては悲しくなったりしてた。
でも、一ヶ月も経ったら忘れられた。
後の中学生活は楽しむ。
黙って座ってたら女子が勝手に集まって来るし、男子と馬鹿やって過ごして、楽しく終わらせる。
──────
いつの間にか俺は、今までの自分を見失っていた。
それに気付いていたのは水無月と歩夢だけだった。
「なんか師走くん、絡みやすくなったよね」
「なんかキャラ変わったよね」
みんなそう言った。
(ただ、自分を見失っているだけだよ...)
そう思うのは、水無月と歩夢と、睦月。
(………うちのせいだよね…うちが師走を変えてしまった…)
水無月はそんなことを考えていた。
俺はそんなことは知らず、ただ馬鹿やって過ごす楽しさを求める生活をしていた。