Surprise!!

「なんで・・・犬のネックレスを持ってたんですか?」

「・・・・ああ」

先輩はニコッと笑い、言う。

「あれは本当に落ちていたんだよ。だからあの時返そうと思ったんだけど・・・」

「だけど?」

「なんか、今日のこと知ってたから、謎増やそうと思ってね」

先輩は眉をしかめて笑う。

俺が言うのもなんだが、すごく可愛らしい顔だった。

「じゃあこれ、東城君に返しといてくれる?」

そう言って先輩はポケットからネックレスを取り出す。

「東城君には適当に言っといて」

先輩はいつもの笑顔を浮かべ、

「じゃ、僕はこれで。」

何事もなかったかのように立ち去っていった。

< 33 / 34 >

この作品をシェア

pagetop