Surprise!!
「なんで・・・犬のネックレスを持ってたんですか?」
「・・・・ああ」
先輩はニコッと笑い、言う。
「あれは本当に落ちていたんだよ。だからあの時返そうと思ったんだけど・・・」
「だけど?」
「なんか、今日のこと知ってたから、謎増やそうと思ってね」
先輩は眉をしかめて笑う。
俺が言うのもなんだが、すごく可愛らしい顔だった。
「じゃあこれ、東城君に返しといてくれる?」
そう言って先輩はポケットからネックレスを取り出す。
「東城君には適当に言っといて」
先輩はいつもの笑顔を浮かべ、
「じゃ、僕はこれで。」
何事もなかったかのように立ち去っていった。