Surprise!!
「・・・本気か?」

「本気に決まってるやん。なんでわざわざ嘘ついてお前と長時間一緒におらなかんねん。」

地味にひどい台詞を言った俺だが、犬は特に気付いている様子はない。

「じゃあ俺のネックレスはどこいったんや?」

「考えられるんは、お前が失くすような行動をしていない。あるいは・・・・」

「あるいは?」

「誰かにとられた、やな。」

「誰かにとられたやて?そんな俺のネックレスなんて・・・」

「事件やな。」

犬が喋っているのを遮るように、後ろから声が飛んだ。

俺はあえて振り向かない。

犬はそいつに喋りかける。

「おう!榊さんやないか!」

・・・やっぱりか。

「どうもー♪というかそんなこと言ってる場合ちゃうで。これは事件や、事件!!」

「なんでお前出てくんねん」

「ん?何か言うたか?狼谷」

ニコニコしながら俺の首に手を回す。

「いえ、何も言ってません」

俺はその手に殺気を感じ、紗枝に対して愚痴をこぼすのを瞬時にやめる。

「狼谷の力を使っても分からんかった事件。ネックレスの行方を探索開始や!」

「オー!!」

隣でアホとドアホが盛り上がってる中、俺はため息をつく。

早く犬から離れるどころか・・・・・

ドアホまで巻き込んで当分一緒にいることになってしまった。

早くネックレスが見つかるとええねんけど・・・・・

そう心の中で思いつつ、俺は今日2度目の依頼を引き受けた。

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