あなたの笑顔をみていたい




歩・・・私に隠し事してる・・・



私はそう思った。


でも朱莉や秀維から何も聞かないから

違うんじゃないか、

そう思ってもいた。


でもこのまま隠し事されているのは嫌だ。

だから私は今日聞こうと思ってた。


何か隠してる?って・・・



「歩ー、来たよ」


「おー、待ってた」


そういって私に笑いかけてくれる。


私はその笑顔をみて、聞くことができなかった。

何か聞いて、


その笑顔がみれなくなったら・・・

そんなの嫌だ。


だから、私はまた聞くことができなかった。



聞く勇気がなかった。

何を言われるかなんてわからない。

でも、その事を聞いて歩が悲しむなら、

歩の笑顔がみれなくなるなら、


もういっそ聞かなくてもいいと思った。



そのほうが、


私も歩も笑っていられるから・・・




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