あなたの笑顔をみていたい



今日も歩に会える。


そう思うだけですごくうれしい。



歩がいる病室の前に立つと

深呼吸をして、中に入る。



すると私が声をかける前に歩が気づいた。



「真子、今日は来ないのかと思ってた」


また笑いながら話しかけてくれる。


「来るにきまってんじゃん」


私もそういって笑う。


それからいつものように他愛もない話をする。




そして時計をみるともう8時。



「あ、もうこんな時間か・・・

帰らなきゃ・・・」


お母さんに怒られるし・・・



「そっか、さすがに女の子がこんな時間まで

外にいるのは心配だもんな」


「うん・・・ごめんね。

今日来るの遅くて・・・」


歩に謝っていると急に目の前が暗くなった。



「え・・・?」







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