拘束お姫様 *番外編開始
「あぁ、そういえば 王子様。 あの約束の事、勿論覚えていらっしゃるでしょう?」
「忘れてはいない」
その言葉に、ケラケラと不気味悪い笑みを その女は見せる。
「約束は勿論、守ってくれますわよね?」
( 行方を眩ませた彼女の父親を見つけ出さない限り、シンデレラは渡せませんわ )
( 本当に血の繋がりがある彼が許可すれば あの子を貴方に渡し、そして私達とは縁も切る事にしましょう )
彼女達が提案したのは、交換条件だった。
行方の分からない父親を見つけられなければ、 義理の姉と母親も 共にお城で住む事にする。
けれどもし彼を見つけ出せたのなら、シンデレラは彼女達と正式に縁を切る事が出来 解放される。
それは明らかに、王子にとっては不利な条件だった。