拘束お姫様 *番外編開始
「あたし、は・・・・」
言わなくてはいけない。
自分の口で、伝えなければいけない。
そもそも、奴隷が“奴隷”という事を隠し、王子の傍に居るなんて 許されない事。
( 奴隷のくせに )
彼女達と同じ事を言われてしまうのが、怖い。
けれど いつか言われてしまうのなら これ以上、この想いが募る前に―――――。
「ねぇ、シンデレラ」
「っ、」
彼の指が 焼印がされてある腰部に触れる。
「僕は全部、知っていたよ。 ここにある傷痕の事も、全て―――」
滑らかに その指は何度も、焼印に触れる。
「王子、さま・・・・・」
シンデレラにとって彼の考えている事が、何も分からなかった。