拘束お姫様 *番外編開始




「あたしは奴隷ですから・・・・王子様の事を知るなんて、許されないのに、・・・けれど知りたいと、思ってしまって・・・・」


以前まで、彼の事を知りたいとなど 思わなかったのに。


「はじめは、王子様の傍に居るのが嫌でした。 何故帰らせてくれないのかも、城外に出る事すらも駄目なのかも、まったく理由が分からなくて、不安でした」


偽りで飾った彼が、嫌いだった。
早く離れたいと 思っていたのに、


「でも、今は王子様が傍に居ると、安心するんです」


彼の優しさを受けて、 次第に惹かれてしまった。


「シンデレラ・・・・」


「――――王子様、あたし・・・」


あなたが言おうとしている事は、分かってる。
きっと、「奴隷のくせに」 と思っていることでしょう。

けれど今はどうか 聞いてほしい。



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